還元水生成器の製造・販売などを手掛けるエナジックインターナショナル(大城博成代表)は13日までに、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターと協力し、消毒殺菌効果がある「次亜塩素酸水」に、新型コロナウイルスの感染性を失わせる不活化効果があることを実証した。
実証実験は4月27日~5月3日、同センターの高田礼人教授が実施した。同センター保有の新型コロナウイルスを蒸留水と次亜塩素酸水にそれぞれ混ぜて、30秒、1分、5分、10分の反応時間ごとに、感染性を持つウイルスの数(感染価)を測定した。pH2・7以下、有効塩素濃度40ppmの次亜塩素酸水を使った。
蒸留水の感染価は10分経過後も横ばいだった一方、次亜塩素酸水の感染価は1ミリリットル当たり1千万個以上のウイルスが、30秒で検出限界以下まで減少し、そのまま推移した。実験室を平均的な室温の23~24度に設定して2回試したが、どちらも同様の結果が得られた。
次亜塩素酸水は水と食塩を電気分解して生成される。実験を主導したエナジック教育福祉財団理事で北海道大の玉城英彦名誉教授(疫学、今帰仁村出身)は「次亜塩素酸水は新型コロナをほぼ瞬時に不活化している」と指摘。「安全で手に入りやすく、アルコールに比べ皮膚への刺激も少ない。新型コロナの感染予防で、手指用の消毒液として推奨できる」と話した。by 沖縄タイムス